投資用のワンルームマンションをご所有されている方で、売却に苦労されている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ご存知の通り、投資用のワンルームマンションはほとんどの方がローンを使用して物件を購入される訳ですが、当然ローンがまだ残っている状態で売却するには最低でもローン残債以上の価格で売却できないと、ローン残債を下回った分はオーナー様の手出しが発生してしまいます。
そのような状態であるが故に、なかなか物件を手放せないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんな投資用のワンルームマンションをとにかく高く売却するために最も効果的な方法をご紹介させていただきます。
目次
とにかく家賃を高めにして入居者をつける
ワンルームマンションを高く売却するには、入居の家賃をできる限り高めに設定し、実際に入居者をつけることです。
なぜならワンルームに融資してくれる金融機関の融資基準では、収益還元法が重要視されるからであります。
高い家賃がつけば、当然収益性が高くなりますから、その分融資価格も高くなります。
ワンルーム売却は金融機関の融資評価が超大事
投資用ワンルームマンションの売却で先ず把握しておかなければならないこととして、ワンルームを購入する方々の属性です。
そもそもワンルームマンションは自宅用ではなく、投資用として販売されております。
購入するのは会社員の方が多く、ローンを使用して物件を購入します。
ということは、物件を売却するにしてもその売却した物件が次に購入する方にとって、しっかりと金融機関の融資を受けられるような物件でなければなりません。
金融機関といってもたくさんの銀行がありますが、投資用のワンルームマンションで融資を受けられる銀行は数がかなり限られてきます。
そんな数少ない金融機関の中で最も多く使われる金融機関がオリックス銀行です。
なので、そのオリックス銀行でいくらの融資評価が出る物件なのか?
というのが非常に大切な基準となってきます。
詳しい内容は、投資用ワンルームマンション購入時「オリックス銀行」の融資評価を必ず確認しなければならない理由。に記載しております。
家賃が1000円高いと買取査定はいくら変わるのか?
以前に書いた記事で「【極秘】ワンルームマンション投資業者の利益は?物件の仕入れ値を大公開!」で記載しましたが、現在のワンルーム買取業者の実質の買取利回りは4.5~6%程度です。
なので、例えば家賃が1000円違うだけで、買取額がどの位変わるのかを査定してみましょう。
図からも分かるように、単純に家賃が1000円違うだけで、買取額に約24万円の差が出てくるわけであります。
この理論で行くと、例えば家賃が5000円違うと、買取額に24万円×5=120万円の違いがでてくるのであります。
しかり、あまりにも相場からかけ離れすぎたりすると、当然金融機関からの適正家賃相場へと補正されてしまうのでやり過ぎには注意ですね。
では高めの家賃で入居者をつけるには、どうしたらよいのでしょうか?
出来るだけ家賃を高く設定し、入居者をつけるには?
入居者をつけるにあたって、先ず入居付けの仕組みを理解しなければなりません。
ワンルームマンション投資のオーナー様は基本的に管理会社に賃貸管理を丸投げしてしまっているパターンが多いので、それでは話になりません。
賃貸管理の業務内容や入居付けの仕組みに関しては、「【保存版】仲介手数料を分かりやすく解説!仲介手数料無料のからくりは?」に分かりやすく記載しておりますのでご一読下さい。
では、早速、少しでも高い家賃で入居者を付けるための5つの方法を見ていきましょう。
サブリース(家賃保証)をやめる
投資用のワンルームを所有している方は、購入時にサブリース(家賃保証)を選ぶ方が非常に多いです。
ワンルームマンション投資のサブリースはおすすめできません。
私はかねてから、家賃保証に関して反対しております。
立地の良い物件を所有している場合には特にサブリースの解約をお勧めします。
(※ただし、新築ワンルームなどを購入してしまい、高額な賃料でのサブリースが継続中の場合には、解約してはいけません。)
そもそもサブリースをしていると、自分で家賃を決められなくなりますので、家賃を変更することが不可能になってしまいます。
また、サブリースは売却時に不利になりますので、その意味でも解約をお勧めします。
相場の家賃を自分でしっかり調べる
投資用のワンルームマンション(特に新築)を購入される方は、所有物件周囲の家賃相場を全く確認しない方も多いです。
なので、先ずは自分自身の所有している物件の賃料がそもそも適正なのかどうかを把握しなければなりません。
家賃相場はホームズやスーモを使えば簡単に調べられます。
家賃と管理費の内訳を変えてみる
入居者を募集する際に、例えば賃料が80000円の場合
家賃75000円+管理費5000円
といったように、家賃と管理費の内訳を設定して入居募集するわけですが、この内訳設定を変更してみるのも効果的です。
例えば
家賃69000円+管理費11000円
みたいな感じです。
同じ家賃設定だと意味が無いですが、例えば
家賃69000円+管理費13000円
といった形で募集してみるのも良いかもしれませんね。
6万円代で検索するユーザー(入居者)を取り込むことができますし、尚且つ賃料アップも見込めるわけです。
「管理費・共益費の高い物件は逆にお得!?賃貸のお部屋探し。」
フリーレントをつける
入居者にとっては、非常に嬉しいシステムですよね。
読んで字のごとく、”賃料が無料(タダ)”の期間をつけてあげるわけです。
1カ月間フリーレント(賃料無料)がある訳ですから、その分賃料を底上げしてもおかしくはないですよね。
このようにフリーレントを使って、賃料を調整し、少しでも売却査定額が高くなるように努力しましょう。
ADをつける
これは、最終手段です。
ADがそもそも分からないという方は、「不動産投資で空室が埋まらない時に試す8つの方法」をご覧ください。
単純に客付け仲介会社へのボーナスを増やして、頑張って入居者を付けてもらう、という荒業です。
客付け仲介会社とは、入居者を決めてくれる賃貸仲介会社のことですね。
出来ることならADは支払いたくないでしょうが、それによって売却額が数百万違ってくるとすれば、投資する価値は大いにあります。
まとめ
ワンルームを売却する際に最も大切なのは立地と家賃です。
立地はマンションを動かすわけにはいかないので、変更はできませんが、家賃は変更できます。
相場から外れない範囲で、出来るだけ高い金額の家賃で入居者を付ける努力はするべきです。
管理会社は管理物件が空室だと管理手数料を取らない会社も多いですから、家賃を安くしてでも早く入居者を付けたいわけです。
なんだかんだ理由をつけて、賃料を下げて募集されてしまう可能性も大いにあります。
だからこそ、賃貸の入居募集はオーナーさんも積極的に関与しなければならないのです。
ワンルームマンション投資は購入して放置されてしまうパターンが非常に多いです。
最低限の賃貸経営の知識を付けたうえで、所有するワンルームマンションの資産価値を高める努力を怠らないようにしましょう。