投資マンションを購入したら頻繁に営業電話が掛かってくる理由

投資用のワンルームマンションを所有すると、どこからともなく営業電話が掛かってきたり、自宅にいきなりDM(ダイレクトメール)が送られてきたりした経験はございませんか??

特に投資用のワンルームマンションを所有していると、これは”あるある”でしょう。

知らない会社から急に電話やDMがくると、自分の個人情報がどこから漏れたのか心配になりますよね。

今日はそのあたりのからくりについてお話ししていこうと思います。

なぜ所有者の住所や名前が分かるのか?

不動産を所有すると、「この物件は私の物です!」と主張するために登記を行います。

不動産の登記簿には土地登記簿と建物登記簿の2種類があり、土地は一筆(1区画)ごと・建物は一棟ごとにそれぞれ記載されています。
不動産登記簿は土地・建物に関する所在・面積、所有者の住所・氏名、その物件の権利関係等が記載されていて、登記簿謄本とはその写しのことを言います。
不動産登記法により公示が義務付けられているので、手数料(登記印紙で納付)を払えば誰でも交付、閲覧が可能です。

不動産登記簿謄本とは/センチュリー21広宣

つまり、その登記の内容が記載されたものが「登記簿謄本」ということですね。しかもこの登記簿謄本はお金さえ支払えば誰でも閲覧可能です。

その登記簿謄本を取得すれば、上記に書いてあるように、そのマンションの所有者の「氏名・住所・どこでいくらのローンを組んでいるか?」などが簡単に分かってしまう訳です。

例えば近所に大きな豪邸が立っていたとしますよね?そこで、「この家の所有者は誰なんだろう・・・持ち主を調べたいな・・・」と素朴な疑問を持ったとします。

そこで、最寄りの法務局に行き、その豪邸の住所から地番を調べて、登記簿謄本を取得するわけですね。

そうすれば、その豪邸の所有者とその所有者の住所、そしてローンを組んでいるのか否か?などが簡単に分かってしまうのであります。

これと同じことを、投資マンションでも行うのですね。例えば新しい投資マンションが建築され、半年から一年程度経過したころに、全てのお部屋の登記簿謄本を取得するのです(建築直後だと、まだ物件が全て完売していない場合がある為)。

そうすれば、その投資マンションを購入した全てのオーナーさんの情報を簡単に取得することができる訳ですね。登記簿謄本で「住所と名前」がわかりますから、これで直接DMを送ることが可能になります。

  • 物件を売却しませんか??
  • 管理を変更しませんか??
  • 新しい物件を買いませんか??

などといったダイレクトメールが来るのは、ほぼ100%の確率でこの登記簿謄本の情報が基になっております。

住所や名前は謄本から取得できる。でも電話番号は?

投資マンションを所有すると自宅や携帯に突然営業電話が掛かってきたりもしますよね。その電話番号はどこから入手しているのでしょうか。

タウンページなどでひたすら調べる

かなりアナログな手法ですが、タウンページや電話番号検索(104)などを使ってひたすら調べていくというものです。何十件、何百件、何千件をひたすら調べていきます。ただし、このタウンページは基本的に自宅の番号しか掲載されていないので、非常に効率が悪いです。なぜかというと、現在は携帯が普及しており一般的に自宅回線を引いている家庭がそもそも少ないですし、また自宅にかかってきた電話は取らない、なんていう人も増えてきていますからね。

では携帯にかかってくるのはなぜ?名簿屋が絡んでる?

これは名簿屋にお願いしている場合が大半だと思われます。

どういうことかと言うと、登記簿謄本では「氏名と住所」がわかる訳ですよね。

その氏名や住所を名簿屋に頼んで、名簿屋の膨大なデータベースの中から名前や住所が一致する人を検索してもらい、その中に掲載されている携帯番号があれば紐づけをしてもらう、というやり方です。

業界用語で「ひもづけ」や「逆引き」などと言われることが多いです。

管理会社倒産などによりオーナー情報が流出

管理会社の倒産などにより、そのオーナー情報が名簿屋に販売されそのオーナー情報が名簿屋で販売されている場合もあります。

基本的に名簿屋で販売されている名簿の入手経路までは分かりませんが、その名簿屋に名簿を販売をした人がいるのは事実でしょう。

退職した営業マンがお小遣い稼ぎで顧客名簿を販売する場合もあるようです。

SNS(FACEBOOK,Linkedinなど)

最近だと、SNSが非常に人気ですが、人によっては勤務先情報や部署などを掲載している方も多く見受けられます。

登記簿に記載されているフルネームを検索し、そこからSNSなどを辿って勤務先等を調べ上げ、直接職場に電話営業をするような非常に悪質な投資マンション業者も存在しているようですのでご注意下さい。

また、SNSであれば直接メッセージのやり取りもできるわけですから、そういったマンション所有者情報を逆手にとってメール営業してくるような業者もいます。

まとめ

自分が知らないところで、自分自身の情報が調べられていると思うと気分の良いものではありません。

特に最近はSNSが凄く普及しておりますので、安易に個人情報を掲載しないようにご注意下さい。

また、このブログで何度も注意喚起しておりますが、基本的に突然一方的にかかってきた勧誘電話や、自宅に直接送られてくるダイレクトメール、街中での名刺交換などは絶対に相手にしてはいけません。