去年にこのブログでも注意喚起しておりましたが、スマートデイズ(旧スマートライフ)のシェアハウス「かぼちゃの馬車」にてスルガ銀行に金融庁の立ち入り調査が行われ、それ以降実質スルガの融資は停止状態にあるようです。
シェアハウス記事は如何にまとめておきますので順番にご覧ください。
シェアハウスを専門で扱っている業者はこの影響をモロに受けることになるでしょう。
そして、それと同時に、スルガ銀行から融資を引いて物件を販売していた三為業者もまたそれに然りであります。
三為業者に関しては過去記事で詳しく記載してありますので、ご一読されてからこの記事を読んでいただけるとスムーズかと思います。
目次
不動産投資業者は金融機関が命
不動産投資は、簡単に言うと「不動産を買って、それを人に貸して、収入を得る」というビジネスモデルです。
で、その不動産を購入する際には、ほとんどの方々が金融機関から融資を受けて物件を購入するわけです(中には現金一括で物件を購入される方もいらっしゃいますが、割合は圧倒的に少数です)。
不動産投資において融資を受けられないということは、物件を販売できなくなるというこなので、業者にとっては致命的なダメージなのです(もちろん投資家にとっても)。
不動産投資と言っても様々な種類がありますが、最も一般的なものが、マンションやアパートへの投資でしょう。
そのマンション投資1つをとってみても、区分と一棟に大きく分けることができます。
区分とはすなわちマンションの1部屋単位で売買することですね。
一棟とはマンションの全部屋丸ごとを売買することです。
区分マンションの場合
区分マンション投資(ワンルームマンション投資など)も購入時に融資を受ける方が多いですが、基本的に物件を購入する売主不動産業者の提携金融機関を使って物件を購入することになります。
なので、購入する物件も大切ですが、それと同じくらい売主不動産業者がどれだけ多くの、そしてどれだけ低金利の金融機関と提携しているか?というのが非常に大切なのです。
提携金融機関については以下の過去記事で詳しく記載してありますので参照してください。
一棟マンションや一棟アパートの場合
一棟の場合に関しては、基本的に提携金融機関という制度がほとんどありません。
物件そのものの積算評価とお客様の属性次第で、メガバンクも融資をしてくれます。
積算評価については過去記事で詳しく記載していますのでご参照ください。
ただし、上記の記事を読んでもらえれば分かりますが、積算評価も十分にでて、尚且つ利回りもしっかり確保されている物件などそうそうあるものではありません。
しかも、メガバンクの融資を受けるとなると、年収1000万円以下は基本的に融資審査の土台にのることすら難しいのが現状であります。
年収はそこまでないし、あまり潤沢な自己資金も無い・・・でも一棟投資がやりたい・・・そんな時に出てくるのがスルガ銀行であります。
融資スピードも速くて、融資も受けやすく、尚且つ高い評価も出してくれる、ということで一棟の三為業者からも非常に重宝されている銀行なんです。
なので、ここ数年一棟売買に進出する業者が乱立していたのも、このスルガ銀行のおかげだったのです。
シェアハウス問題でスルガ銀行が実質融資ストップ状態
冒頭でも記載しましたが、シェアハウス問題にてスルガ銀行内部に金融庁の立ち入り調査が行われました。
これにより、融資資料の改ざんやその不正にスルガ銀行の役員が関与していた疑いもあり、実質スルガ銀行への一棟の持ち込みが難しい状況になっております。
こうなると、スルガ銀行頼りだった一棟の三為業者は今までと同じように物件を販売することができなくなってしまいます。
そりゃそうですよね。
そもそも融資自体がストップしている訳ですから。
物件販売会社と管理会社がセットの場合は特に注意
物件の売主業者が賃貸管理も同時に行っている場合は要注意です。
金融機関からの融資がでなくなり、物件が販売できなくなれば不動産業者は倒産してしまいます。
ということは賃貸管理会社も同じように倒産してしまう可能性が出てきます。
賃貸管理会社が倒産してしまうと、「家賃が入金されない」「入居者に連絡しようにも連絡先が分からない」などのトラブルが続出します。
なので、早い段階で管理会社を変更する準備をしておくことが大切です。
経営が危ない賃貸管理会社の見極め方や倒産した場合の対処法について以下にまとめました。
スルガ系一棟業者の今後に注意
この一件により、スルガ系の一棟三為業者は一斉淘汰が始まるでしょう。
淘汰と言っても全てが倒産するわけではありませんが、中には倒産する企業も出てくるでしょう。
後は、現実的な路線で考えられるとすれば、区分売買への方向転換でしょう。
同じ不動産投資カテゴリーで、一棟売買でのノウハウもそのまま使えますし。
ただし、そうなると区分での提携金融機関をもっていない業者が多くなるでしょうから、そういった業者の提案できる金融機関はSBJかアルヒ(ARUHI)くらいになってしまいます。
個人属性が低い方は仕方ありませんが、そうじゃない方が1部屋目からSBJ銀行やアルヒ(ARUHI)で提案を受けている場合は、自分自身がなぜこの金融機関で提案されているのか?他の金融機関は使えないのか?をしっかりと判断しなければなりません。
SBJ銀行もしくはアルヒ(ARUHI)で不動産投資の提案を受けている方は必ず以下の2記事を読んでください。
また、ワンルームマンション投資は売主業者の提携金融機関が大切になる訳ですが、新規業者ですと提携を持っていない場合も非常に多く、そのような場合にローンパックと言われる悪質な手法が横行しています。
このような業者からは断じて物件を買ってはいけません。
そして最も最悪なのが、フラット35などの自宅用(住む目的用)の住宅ローンで投資物件を買わせる「なんちゃってスキーム」です。
実際にこのなんちゃってスキームにだまされ、困っている方が大勢いらっしゃいます。
実際になんちゃってスキームが金融機関にバレるとこんな恐ろしい手紙が届きます・・・
不動産投資を考えるにあたって、
- 自分自身でなかなか提案の良し悪しが判断できない。
- 業者がいまいち信用できない。
- 客観的な意見が欲しい。