通常、築年数が経過するごとに賃料は下がっていきますよね。
そこで、今回は築年数ごとに平均賃料を調べていき、新築時と築古との賃料差を区別でランキングにしてみました。
23区別で調べると意外な結果になりました。
検索条件は以下の通りです。
目次
東京23区別・築年数ごとのワンルームマンション平均賃料一覧
サイト:HOMES
広さ:20〜25平米
構造:マンション
築年数:新築、築5年以内、築5~10年、築10~15年、築15~20年、築20~30年
以前にも「東京23区の家賃を偏差値でだしてみた。●区は早稲田大学の政経レベル!?」でご紹介しましたが、ご存知の通り平均家賃ランキングは
①港区
②千代田区
③中央区
の順番です。
新築でも築古の物件でも、この順番はほとんど変わらないですね。
ただし、「23区別新築と築20~30年の物件の平均賃料の差額」を比較をしてみると以下のような結果になりました。
「23区別新築と築20~30年の物件の平均賃料の差額」
以外にも、港区や渋谷区といった人気地区の賃料差が大きいのが分かりました。
そもそも平均賃料の低い足立区・葛飾区・江戸川区などに関しては、新築と築20年~30年の物件の賃料差が1万円程度で賃料差が小さいことが分かりました。
この結果を見ると。
意外に足立・葛飾って賃料下がらないんじゃ?
って思いますよね。
新築時と築年数の古い物件との平均賃料の乖離が小さいですから。
よくよく調べてみると、港区などは新築と築古の賃料乖離が大きいですが、そもそも港区は築20~30年のワンルームが極端に少ないということが分かりました。
その一方で、足立・葛飾などに関しては、HOMESで空室検索をすると、多くの築古で空室のワンルームが存在することが分かります。
また、今回は木造アパートを検索に入れていませんから、足立や葛飾となれば地域がら、木造アパートの建築と需要も多くなるでしょうから、木造アパートVS築古マンションというバッティングが起こり、入居者を取り合う結果になりますので、非常に見方は難しいです。
そもそもの平均賃料が区によって異なるので、そこを計算に入れないと、港区が賃料変動が大きく、葛飾・足立が少ない!という単純な結果になってしまします。
例えば、平均賃料が20万円の地域における2万円の賃料下落と平均賃料が10万円の地域における1万円の賃料下落を考えると、下落幅は同じ10%という訳です。
同じ割合の賃料下落幅なので、どちらが良い悪いというのは無いですよね。
そこで先ずは、23区のワンルーム・1K(築年数問わず)の平均賃料の相場を出しました。
23区のワンルーム・1K(築年数問わず)の平均賃料の相場
こちらのデータに、先ほど出した、「新築時と築20~30年の平均賃料の差額」が占める割合を計算すると、以下のようになります。
計算方法は、「新築と築20~30年の物件の平均賃料の差額」÷「23区のワンルーム・1K(築年数問わず)の平均賃料」で計算すると以下の結果となりました。
東京23区別、新築と築古物件の賃料差の割合
つまり千代田区が最も新築と築古物件の賃料差の割合が小さいと言えます。
逆に港区は最も新築と築古物件の賃料差の割合が大きいと言えます。
今回の調査で分かること
港区、渋谷区、新宿区などの人気地区でも意外と新築と築古の賃料差が多きいが・・・
地域によっては、そもそも築古の物件がほとんど存在しなかったり、逆に新築の物件の供給が少なかったりするので、一概にひとまとめに結論付けるのはのは難しい。
ただし、上記のような人気地区に関しては物件価格自体も上昇しているので、新築であれば賃料も非常に高額に設定されている可能性があります。
なので、都心一等地の新築ワンルームを検討するのであれば、「高額な賃料設定」には十分に注意しなければなりません。
調べた限りでは空室中のワンルームの数自体は非常に少ないです。
大田区、荒川区は意外と新築と築古の賃料差が小さいが・・・
これらの地域はアパートも非常に多いので、築古のワンルームに住むなら、築浅のアパートというように入居者の選択肢も増えるので、その分ワンルームマンションニーズは下がるでしょう。
単身者自体の人口は多い(特に大田区)ので、空室もある程度はカバーできているのでしょう。
ただし、これらの地域はそもそものワンルームの数が多いので空室中の物件も多かったです。
新築の高額な賃料設定が家賃相場を押し上げている
これは首都圏の新築ワンルーム全体に言えることですが、全体的に価格が上昇しているので、それに比例して家賃設定も上昇しております。
中には相場とはかけ離れた賃料設定をしているような物件も存在しています。
当然そういった物件の金融機関からの評価は低くなりますので、そもそも価格に対して100%の融資評価が出ない物件も増えてきました。
不動産の賃料相場はインターネットさえ使えれば、誰でも調べることができます。
物件購入の際は周辺の賃料リサーチを必ず行ってください。