iDeCoの引き出しは60歳からだけ?資金投資の注意点

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、新NISA同様に利用者が増えている資産運用の一つです。将来の年金だけでは生活が苦しいという声は現在も多く挙がっているため、iDeCoにも注目が集まっている状況ですが注意しなければならないポイントもあります。今回は、iDeCoの引き出しは60歳からだけ?資金投資の注意点についてお伝えします。 

iDeCo(個人型確定拠出年金)について

現在の年金制度では、満額が支払われたとしても、そう大した金額ではないため、年金暮らしでは案外切り詰めた暮らしでなければ、生活できないと考えられている状況です。

また、老後に年金だけでは生活ができないことから、60歳以降もアルバイトなどをして生計を立てている方は案外多いのです。そのため、老後資金2000万円問題など、自身で老後の暮らしを安定させるためには、60歳までに老後資金を蓄えておく必要性があるのです。

そして、iDeCoは自身の老後資金を積み立てるための資産運用の一つとされています。

iDeCoは、毎月あらかじめ用意された定期預金・投資信託・保険などの金融商品に対して、一定の金額を積み立てる投資を行って、その利息や利益によって生活を安定させる仕組みとなっています。

もちろん、投資ですので、必ずしも運用先が調子が良いという訳ではありませんので、損をする恐れもありますが、現行の公的年金システムで受け取れる金額や銀行に預けている資産の利息などから考えると、安定した投資先を利用して資産運用することで、将来的には大きな資産を得られる可能性も十分に考えられるのです。

iDeCoのメリット

iDeCoが近年注目を集めている理由は、NISAと同様ですが、非課税で投資が行えるポイントとなります。

通常、金融商品の運用で得た利益には20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかりますが、iDeCoNISAでは非課税となります。

しかし、iDeCoNISAは国が推奨する制度でして、決められた金額内での資産運用であれば非課税となり、取引きで得る利益で減額されるのは手数料のみとなります。また、iDeCoは、所得税や翌年の住民税が軽減されるメリットがあるため、投資に興味のなかった方も注目する様になっているのです。

そのため、新NISAiDeCoを利用する資産運用が増えており、大手証券会社も軒並み、株式売買などによる手数料によって齎された利益が大幅に増えている状況となっています。

資金投資の注意点

現状、投資に興味を持つ方が増えている一方で、注意点を知らずに証券会社や無知のまま投資の世界に足を踏み入れようとするのも危険かもしれません。

投資は、どのような商材であっても、損をする恐れがあるということです。

現在景気の良いアメリカ経済なども、いつまで好調が続くか分かりません。一方で国内の市場も、少子高齢化社会となり、働き手が減っていく中で、税金が上るや物価高騰により、個人だけでなく企業や業界が衰退していくケースも増えています。

そういった状況で、安定した投資対象を見つけて資金を投入していかなければ、いつ暴落に巻き込まれるか分かりません。そのような先見の明であったり、危機察知能力がなければ、資産をみすみす減らしてしまう恐れがあるのです。

自分の資産を守るだけでなく、増やす手段が投資ですが、減らす恐れもあることをしっかりと考えて、挑戦していかなければなりません。無知だからといって、自身の資産が減ればショックは大きいですし、もっと別の方法があったのかもしれないと嘆くかもしれません。

ですので、iDeCoNISAを始めるにしても、最低限の知識を身に付けておいて損はないでしょう。

iDeCoの引き出しは60歳からだけ?

一般的な株式投資や投資信託などは、投資した金額の引き出しはいつでも可能となっています。しかし、iDeCoは個人型確定拠出年金というだけあって、システムは年金のための投資という役割があるため、気軽に投資した金額を引き出すことが出来ません。

iDeCo60歳以降になって始めて引き出せる投資システムですので、59歳の時に投資先の状況が良くても、60歳になる年に、不況に陥れば投資対象の状況が下落して、損をする恐れがあります。数年、塩漬けにして放置して状況が上った段階で引き出すなどのやり方がありますが、人生プランが崩れる可能性もありますので、注意が必要です。

では、60歳になるまでに、自身の収入が減ったりして支払いが厳しくなったり、入用になる時もあるでしょう。そういった場合に、原則、途中解約はできませんが、毎月の掛け金を年1回だけですが減額することが可能です。

仮に、最低掛金額の月々5,000円の積み立ても難しいという状況に陥った場合には、毎月の取引きを停止することは可能となりますが、リスクがありますので注意が必要です。

このように、将来のためとはいっても、現在の生活が苦しくなっては本末転倒ですので、しっかりとiDeCoなどの投資制度について把握しておかなければ、損をする恐れもありますので、取り組む際には基礎知識をつけたり有識者に頼り学ぶことをおすすめします。

まとめ

近年、日本での個人投資家が増えている状況ですが、これは、iDeCoや新NISAといった国が推奨する資産運用方法が注目されていることが起因と言えます。

確かに、資産を銀行で寝かしていても、増えることはないでしょう。また、老後の2000万円問題や年金問題などのニュースを目にすれば、不安に感じる方も少なくはありません。

そういった意味でも、iDeCoなどの制度を上手に利用して、資産を増やしていく行動は非常に大切です。しかし、知識もなく飛び込んでは、どのようなリスクがあるか分からない状態に陥ってしまいます。自分のお金は自分で増やすという意識があるのですから、自分のお金をどう守りながら増やすべきか?までを考えて投資に取り組む事が重要なのです。