老後のお金を自分で作る仕組みとなるiDeCoは、銀行に預け入れるだけの貯金ではなく、投資して、将来的に起こるであろう資金不足を解消することのできる制度と考えられています。今回は、年金だけでは不安?iDeCo(個人型確定拠出年金)で老後の資金投資!についてお伝えします。
老後のお金の問題について
近年、少子高齢化による年金などの問題を気にする方は多いと思います。
特に、20代の若者が自分が年金を受給できる頃には、年金制度は崩壊しているのでは?などの不安を感じている方は少なくはありません。
年金は、国民の義務であるため、支払い続けるしかありませんが、その見返りが支払額より多く返ってくるような事は難しいことでしょう。そうなれば、老後の不安が残り続けることになります。
そういった状況を打破するためには、自身で銀行に預金してお金を残すといった手段が一般的ではあるのですが、利息で増えるレベルもたかが知れている状況です。
そこで、現在では資産運用して資産を増やすという方向性に変わっているのです。
iDeCo(個人型確定拠出年金)とは?
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、日本の確定拠出年金制度の一環であり、個人が自ら選んだ金融機関や証券会社を通じて、将来の年金収入を増やすために自発的に拠出する仕組みです。以下に、iDeCoの主な特徴を説明します。
1.確定拠出年金制度
・iDeCoは、確定拠出年金制度に基づいています。これは、拠出者が毎月一定の金額を拠出し、将来の年金受給額を確定する仕組みです。iDeCoは、個人が自主的に選んだ範囲内で拠出額を変更できるため、柔軟性があります。
2.自主的な拠出
・iDeCoは自主的な拠出が基本です。従来の厚生年金や国民年金とは異なり、雇用主の拠出がなく、個人が自らの意思で拠出する形式です。
3.税制優遇
・iDeCoへの拠出額は、所得税や住民税の控除の対象となります。拠出した金額に対して税金の優遇が受けられるため、税制面でのメリットがあります。
4.複数の運用先
・iDeCoでは、複数の金融機関や証券会社で運用商品を選択できます。拠出者は自分のリスク許容度や運用方針に合った商品を選ぶことができます。
5.運用制度の多様性
・iDeCoでは、特定口座や一般口座といった異なる運用制度が存在し、それぞれ特徴が異なります。また、株式や債券などの幅広い金融商品に投資できるため、運用戦略を柔軟に構築できます。
6.受給開始時期の柔軟性
・iDeCoの場合、確定拠出年金に加えて、確定給付年金(給付型iDeCo)も利用できます。これにより、受給開始時期や方法を柔軟に選択できます。
iDeCoは、将来の年金収入を確保するための個人の取り組みを促進する制度であり、自己責任のもとで柔軟な年金計画を構築することができます。
iDeCoのメリット
では、なぜiDeCoを始める方が増えているのでしょうか?
近年、増税ばかりで自身の収入に見合った貯蓄が出来ていないという若者も増えている状況です。また、そうなれば、将来の資金ぐりに苦しむことにもなるでしょう。
それこそ、老後2000万円問題に対処することが出来ない可能性の方が高いと言う肩の方が多いのです。また、年金を受給したとしても、年金だけで暮らせるような人は少ないのは現在でも多いため、より酷い状況になる可能性があります。
そうなれば、長生きすればするほど、シンドイ環境に追い込まれることにもなります。
そこで、その苦境に追い込まれないためにも、今から将来に向けた投資しようというのがiDeCoなのです。
また、iDeCoは国が多くの優遇を措置を取っているため、利用しない手はないのです。
例えば、iDeCoへの拠出額は所得税や住民税の控除の対象となります。
これにより、年収から一定額をiDeCoに拠出することで、課税対象の所得が減少し、節税効果を得られるのです。
また、iDeCoを利用することで、将来の年金受給額を増加させ、補完的な収入源となり、安心した老後を暮らせる可能性が高ります。
iDeCoでは、投資という日本人の多くが苦手とするお金にまつわる話なのですが、一から自身で勉強する必要性はありません。複数の金融機関や証券会社で運用商品が選択できるため、リスク許容度や運用方針に合った商品を選ぶことができます。
また、掛金も月々5,000円の掛け金から始められるため、収入の少ない若い人も手軽に始めることが可能です。収入が増えれば掛け金を釣り上げれば良いですし、積立方式ですので、契約の見直しがなければ、それまで放置することが可能です。
受け取りも、原則60歳以上にならならなければ受け取れません。むやみに手元にお金が残っていれば使ってしまうという方などでも取り入れられる投資と言えます。
これらのメリットにより、iDeCoは将来の年金収入の増加や柔軟な年金計画を実現する手段となっています。ただし、投資にはリスクが伴うため、慎重な計画と適切なリスク管理が求められます。
iDeCoの注意点
iDeCoを活用する際には、いくつかの注意点があります。
iDeCoにも、年間の拠出上限が存在します。
制度によって異なりますが、拠出上限を超えて拠出すると、超過分に対して税金がかかる可能性があります。年間の拠出上限に注意して計画を立てましょう。
また、将来の年金受給のために長期的に拠出することが前提ですので、早期に解約すると、税制上のデメリットや解約手数料がかかることがあります。従って、できるだけ長期的な視点で取り組むことが重要です。
そして、iDeCoで積み立てた資産は投資信託や商品に投資され、市場の変動に影響を受けるため、運用にはリスクが伴いますので、十分なリサーチやリスク許容度の確認が必要です。
まとめ
iDeCoを効果的に活用し、将来の年金収入の増加や安定した生活資金の確保に向けて計画を進めることができます。個々の状況に合わせて、慎重かつ計画的に取り組むことが重要です。