ニュースなどで貯蓄の話を見ると、同世代でそんなに貯金してるんだ!と焦る方は少なくはないでしょう。しかし、今の生活を楽しむとなると、かさむ出費。堅実に貯金や節約が難しいという方も多いです。今回は、貯める人・貯めない人の差とは?老後のための資産運用についてお伝えします。
老後資金について
20代や30代の方のなかにも、貯蓄や節約に対して意識を向けているケースが増えています。これは、年金問題であったり、少子高齢化社会などの社会問題が要因でもありますし、特に老後2,000万円問題などを考えると、早くから貯蓄した方が良いのは当然のことです。
しかし、老後までに2,000万円もの貯蓄が簡単に出来るのか?と考える方も多いと思います。そこで金融広報中央委員会の発表している情報によると、実際に貯金2,000万円の貯蓄を達成している割合が、単身世帯で14.1%、2人以上世帯は21%が、貯蓄2,000万円に到達しています。
年代別ですと、20代は1%程度、30代で5~7%程度、40代で10%程度、50代で10%~15%程度、60代で20~30%程度、70代で30%~35%程度となっています。
このように、年齢が高くなるほど老後資金が溜まっている傾向にあるため、日頃の節約や貯蓄が功を奏して、60代や70代で2,000万円を達成する方が多いのでしょう。
ですが、それでも3割程度の人だけしか到達出来ていないのです。
だからこそ、若いころから貯蓄できているのかがポイントでもあるのです。
仮に毎月3万円を貯金した場合に、2,000万円到達するには55年もの歳月が必要となるため、22歳から月3万円積み立てたとしても77歳までかかるのです。
いくら日本人の平均寿命が伸びたとはいえ、かなり現実味がない期間とも言えます。
使うのは簡単!使わないのも大事!
スーパーやコンビニで無駄づかいしてしまったり、無駄な飲み会やSALEなどで無意味に洋服などを買い込んでしまったり、月に1万円の出費を増やすのは簡単ですが、1万円を増やすのは簡単ではありません。
給与を1万円あげるのに、1年以上かかる会社もあるでしょうし、5年間据え置きの給与で働いているよという社会人もいるとなると、1万円の価値を上げるのは非常に難しいのです。
ですので、もし月に1万円の節約が出来れば、10年で120万円、30年であれば360万円の無駄が減り、貯蓄になるとも考えることができるのです。
そして、この1万円というボーダーが低いとみるのか高いとみるのかは、自身の日頃の生活での支出を正しく計算してみて判断すると良いでしょう。
そうすると、給与に見合った賃貸住宅なのか、無理して高級車に乗っていないか、まだ着られる洋服があるのに、同じような洋服を買おうとしてないかなど、無駄な支出が把握できる様になっていくと、無駄な支出を削る算段が立てられるのです。
そうして、使わない意識を高めていくことで、貯蓄への道筋が作られていきます。
貯められるのだから投資にもチャレンジしよう!
仮に、1万円や3万円の節約が行えるようになって、その資金を銀行に預け入れていても、利息はあまりつかないため、貯金額がそのまま増えていくだけです。
これでは、老後資金を貯めるまでの長い道のりの間に、貯蓄が無駄だと感じてしまい、使ってしまう方もいます。そうなると、ずっと老後の心配をしなければなりません。
ですので、貯蓄できた金額は投資に回してみるのも一つの資産運用となります。
また、投資は銀行に預け入れるのとは違い、年利3%や5%などの株式に投資するだけでも、10年後や20年後には、利益を出せるようになっていれば、将来の不安も投資への不安も和らいでいく可能性が高いです。
貯める人・貯めない人の差とは?
ここまで、貯蓄した方が良い理由であったり、投資の重要性についてお伝えしましたが、自らの意思で貯められる人にとっては、将来的な貯蓄にも問題がないでしょう。
しかし、貯められない人との差は確実にあります。
貯められない人の特徴としては、出費することで安心感を得られたり、ストレス解消になるという方が多いです。
これは、交友関係が広く外食や飲み会が多く、流行のファッションで着飾らないと気が済まない、コンビニなどでの散財が多い、このような無駄な出費を行ってしまう方が当てはまります。
貯められる様にするには、小さな無駄を洗い出すことから始めましょう。
1ヶ月の支出を全部出して、何が負担となり、お金を使い過ぎているのか把握しなければなりません。そして、ライフプランを立て、長期的な貯蓄や将来的に必要とする金額に目途をつけるのが重要なのです。
毎月使えるお金の範囲や貯蓄するべき金額が明確になることで、投資などに充てる金額も把握できる様になってきます。このような作業が面倒だと感じるのであれば、一度ファイナンシャルプランナーや資産運用に対しての知見を持っている人に相談してみましょう。
まとめ
老後の費用を貯めることは、地道に若いころから行っていれば、貯まる・貯められる金額ではあります。しかし、貯蓄ができない人も少なくはありません。収入自体が少なく、自身の今の生活で手一杯の方から、散財が多い方など条件はさまざまですが、将来のことを考えると、少ない金額でも貯蓄していくことへの意識を高めていかなければ、将来の不安はなくなりません。
ですので、まずは貯めるためのライフプランの見直しであったり、散財を減らす・無くす努力をし、貯蓄への意識を高め、投資する資金を作ることで、将来への不安を取り除けるということを早くから理解していくことが重要なのです。