安定した資産運用をする為に暮らしの中に運用を!

株価も上がり、資産運用に興味をお持ちのかたも増えてきました。しかし、これまで投資をしたことがないかた、投資で失敗してしまったかたは、まだまだ投資への抵抗があるのが現状です。安定した資産運用はどうすればできるのでしょうか。

今回は暮らしの中に運用を取り入れて、安定した資産運用をする方法についてお伝えしていきます。

投資のリスク

安定した資産運用を考えていくには、先ずはそれぞれの投資のリスクを理解しておく必要があります。投資におけるリスクとは「不確実」なことを意味しています。具体的に「不確実」とは、時間の経過やイベントの発生などの要因で収益や損失が変動する可能性があることを意味します。一般的に、収益と損失で大きな変動があるものについてはリスクが高く、変動が少ないものをリスクが低いといっています。

  • 投資のリスク例

・株式、ETF

企業の業績により評価額が上下する

 

・債券

満期前に売却すると元本割れすることもある

 

・投資信託

運用実績により元本割れのリスクがある

外貨建ての場合は為替のリスクもある

 

・外貨預金

預金保険制度の対象外

為替のリスクがある

 

投資をする上でノーリスク、つまりリスクゼロということはありません。いずれの投資においてもリスクがありますので、ご自身の投資経験やリスクの許容度によって商品を選択していくことが重要です。

安定した資産運用

安定した資産運用をしていく場合は、リスクがないものはない、ということを理解した上で、その中でも変動が少ないものを選んでいくことになります。例えば「債券」や「一時払いドル建て終身保険」などでの運用です。

いずれも運用利率が購入時に決まっているということと、いつまで、何回受け取れるということが確定している点が特徴です。運用利率を上回る利益を出していたとしても、購入時に決められた利率でしか受け取れないというデメリットはありますが、逆に下回っていたとしても、約束されている利率は守られているというのがポイントとなります。

債券には国債や社債がありますが、やはり外国債券のほうが利率は高めです。利払日は年2回あります。こうした債券で運用するのもお勧めですし、債券のように運用利率が購入時に決まり、利息を受け取れる一時払いドル建て終身保険も人気です。こうした債券や一時払い終身保険などで年間受け取れる利息を計算して分散しながら資産運用していくも良いでしょう。

上記は「まとまった資金を運用する際」の例になりますが、毎月の積立て等で貯めていく方法もあります。積立NISAや確定拠出年金、個人年金、変額保険など種類も豊富ですので、商品の特徴に合わせて分散投資されるのもお勧めです。

冒頭、投資に抵抗があるかたについてお伝えしましたが、投資を長続きさせるには成功体験が必要になってきます。ご自身が投じたお金を運用することで、配当や利息などのリターンを受取り、少しずつ投資に慣れていくことができます。 そうすることで、経験値やリスク許容度も上がり、他の投資へとステップアップしていくことができます。

生活に取り入れる方法

投資はただ資産を増やすためのものではありません。投じた資金が増えて戻ってくることで、私たちの生活に必要な支出へと使うことができます。投資を生活に取り入れることで、さらに投資が好きになっていきます。

  • 生活に必要な資金例
  1. 生活資金
  2. 使用予定資金
  3. 余裕資金
  4. 緊急資金

1,4はいつでも使えるような商品で運用し、2は預貯金よりは高い利回りの商品を、3はできるだけリターンが狙えるような商品で運用するなど、それぞれの使用目的に合わせて 投資先を選択していくことが重要です。

資産運用の考え方(日本FP協会)

日本FP協会のホームページには、資産運用についての考え方が冊子で掲載されていますので、合わせてご参考ください。

最後に

リスクは変動の幅が大きいか小さいかで、リスクが大きい小さいと表現します。安定した資産運用をしていくポイントを2つお伝えしておくと、1つ目は受け取れる金額がある程度決まっている商品から選ぶ、2つ目は中長期で運用できるものから選ぶということです。

投資は中長期での資産運用です。(短期的な売買を行う際は「投機」と言います)中長期で安定して資産運用を行い、目的に合わせて分散投資をしていくこと、そして受取ったリターン(お金)を支出に活用していくことが重要です。

生活の中に投資が根付いていくと、投資が楽しくなってきます。さらに投資商品について学んでいき、投資先や金額を増やしていくことで投資の経験値もリスクの許容度も上がってきます。先ずは少しずつ成功体験をつくり、投資への抵抗が少なくなって頂ければと思います。今後の資産運用の参考にしてください。

 

 

筆者:藤井亜也(CFP/FP1級)