おまとめローンとは?返済を1本化して支払をスマートに

携帯の支払いが16日、カードの支払いが10日、21日、27日、家賃の支払いが25日、保険料の支払いが27日、と色々な支払いが重なると家計の管理も大変です。カード(借入金)の支払いを1本化することで支出がまとまり、管理しやすくなります。

今回はおまとめローンについてお伝えしていきます。

おまとめローンとは

おまとめローンとは、複数の借り入れ先を1本化すること。学資ローン、車のローン、お買い物のローンなど、用途に合わせて借入れしていると、支払日が異なり管理がしにくくなります。また、金利もそれぞれで設定されており、おまとめローンにしたほうが金利を下げられることもあります。

携帯の支払いや家賃、保険料などは支払日が決められているので変更は難しいのですが、借入金においては、おまとめローンにすることで返済日を1日にすることができます。

 

  • おまとめローンのメリット

金利が下がる

返済額が下がる

返済日が1日になる

(注:借入れ条件などによっては該当しない場合もございます)

 

逆におまとめローンのデメリットとしては、ある程度まとまった金額を低金利で借りることになりますので、審査が厳しくなります。年収や勤続年数など、借入れするかたの状況によっては借入れができない場合もありますので、その点はご留意ください。

東京スター銀行のおまとめローン図

東京スター銀行のホームページには、おまとめローンについて分かりやすく書かれていますので、こちらも合わせてご参考ください。

では、おまとめローンを検討してみようと思ったら、何からすれば良いのでしょうか。いくつかのローンがあるかたは、先ずは借入れ状況の確認からしていきましょう。

支払い期間と金利をチェック

おまとめローンを検討する際、借り換えのメリットがあるのかを確認する必要があります。手順としては以下となります。

 

  • ローン明細を確認
  • 返済期間(完済日)、残債額を確認
  • 残債額を合計する → 借り換える金額
  • ご希望の金融機関の「おまとめローンシミュレーション」でシミュレーションする
  • 返済額が減ったり、支払い期間が短くなったりとメリットがある場合は、おまとめローンに切り替え

 

既に借り入れているローンの金利と、おまとめローンの金利を比べるだけでも借り換えを検討するか否かが分かります。

E-LOAN(イー・ローン)のホームページには、色々なシミュレーションがあり、おまとめローン掲載金融機関の情報も確認することができますのでご活用ください。

給与口座やその他の支払いに使用している銀行から確認してみるのもお勧めです。引き落とし口座が同じになることで、より家計の管理がしやすくなります。

支払い一覧を作成

おまとめローンを検討する際に、借入金(ローン)についての情報を確認しますので、その際、他の支払いについても一覧にしておくことをお勧めします。いつ、いくらの支払いが必要なのかが分かりやすいからです。毎月の支出には固定費だけでなく流動費、そして税金や保険料などがありますので、各項目で分けておくと良いでしょう。

 

  • 支払い一覧<例>

支払日   内容    支払先    金額

10日   借入金   ○△銀行   30,000

16日   携帯代   ドコモ      8,000

20日   家賃    ○□銀行    140,000

27日   保険料   △△保険   25,000

 

このように一覧にしておくことで、毎月の支払いを把握することができます。家計の見直しや保険の見直しをする際にも活用できますので、一度、作成しておくと良いでしょう。

借入金の管理ができていると、住宅ローンをくむ際にも役立ちます。住宅ローンの審査には、他の借入金の情報も記載するからです。借り入れ先が複数あったり、残債額が多かったりすると審査に影響がある場合もあります。おまとめローンで借入金を1本化して、毎月きちんと返済ができていると安心です。

最後に

過去に多重債務者のかたからのご相談がありました。ご家族の借金を肩代わりしていたのですが、数年支払いを続けても元本が減っていないことに気づき、とてもショックを受けていました。各債務の内容を見たところ、急な借入れにより金利の高いローンをくまれていることが分かりました。

ご相談者のかたは収入も高く、お勤め先の信頼度も高かったため、メインバンクでのおまとめローンのご提案をさせて頂きました。審査もスムーズに通り、低金利で借入れすることができ、返済を1本化できました。毎月の返済額も減り、支払い期間も短縮することができ、とても喜ばれていました。

もっと早く相談していれば良かったと仰っていました。

お金に関する悩み事はストレス度数が高く、中々、他人に相談できないといったデメリットがあります。お一人で悩まれずに債務が減らせるようFPや金融機関にご相談いただければと思います。本記事もご参考ください。

 

 

筆者:藤井亜也(CFP/FP1級)