長く暮らしていると家のメンテナンス費用も必要になってきます。設備や材料費は高騰し、作業してくれるかたの人件費も上がっています。メンテナンスが急に必要な場合、大きな出費に焦ってしまうことも。
今回は家のメンテナンス費用についてお伝えしていきます。
家のメンテナンス費用
家のメンテナンス費用には、どのようなものがあるのでしょうか。
- 設備
給湯器、換気扇、トイレ・風呂・キッチンなどの水回り等
- 外装
外壁の塗装、屋根や雨樋の補修、シロアリ予防、庭手入れ等
- 電化製品
冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの家電
一軒家の場合、庭の手入れや外装にお金がかかりがちです。マンションの場合は床暖房の場合、給湯器が通常よりも大きめなので買い替えに費用がかかります。また、家電製品は引っ越しの際にまとめて購入することが多く、故障したり使えなくなったりしてしまう時期が重なります。
それぞれの費用は通常の出費よりも大きいため、家のメンテナンスに必要な費用は予め計上して準備しておく必要があります。
- リフォームの費用相場
リフォマに寄せられた事例や独自の調査をもとにした リフォーム を行う場合の概算費用は以下となります。
―キッチンのリフォーム 50万円〜500万円
―トイレのリフォーム 20万円〜100万円
―浴室のリフォーム 100万円〜200万円
―リビングのリフォーム 50万円〜300万円
数十万円から数百万円と、かなりの費用がかかることがわかります。冒頭、お伝えしたように近年では物価も上昇し、設備や材料費が高騰しています。また、作業をしてくださる業者の方々の人件費も上がっていますので、昔よりもリフォーム費用は高くなっています。
また、今後もさらに値上げの傾向にありますので、少し多めに家のメンテナンス費用は見積もっておくと良いでしょう。
この他にも、リフォーム修理のNo.1見積りサイト「リフォマ」ホームページには、リフォームの種類や費用相場などが掲載されていますので、合わせてご参考ください。
家計で気をつけておきたいこと
家のメンテナンス費用を見て頂きましたが、いつ故障してしまうのか、いつ不具合が出るのか予測できない点が困ってしまうところです。一度に大きな支出があると、家計が苦しくなってしまいます。毎月、少しずつ家のメンテナンス費用を貯めておくと安心です。毎月が面倒くさいというかたは、ボーナスなどが入った際にまとめて貯蓄しておくと良いでしょう。
シェアリングテクノロジー株式会社のアンケート調査結果では、家のメンテナンスをしっかりできているのはたったの2割だけ、という結果でした。また、ンテナンスにかかっている「過去5年の平均年間費用」について調査では、全体平均が「247,673円」という結果に。築年数によってかかるメンテナンス費用も異なりました。
■おうちのメンテナンスにかける平均年間費用は「247,673円」
年間24万円、月にして2万円は結構な金額です。急に貯めるのではなく、こつこつと予備費として貯めていかれると、月々の負担も軽減できると思います。
一軒家のほうが外回りもあるので費用がかさみがちですが、
マンションの場合も設備が良い分、交換となると大きな費用がかかりますので注意が必要です。
また、お子様の学費や車の買い替えなど、他のイベントと重なると出費が更にかさんでしまいます。そこで、家のメンテナンス費用を中長期で管理していくためには、どのようにすれば良いのでしょうか。
中長期の計画を
家計簿は1か月ごとにつけていき、最終的に年間での収支を確認することができます。私たちFPが皆様の家計をチェックする際は、1年ごとの収支と10年~30年と中長期での支出入の流れをキャッシュフロー表で確認していきます。家のメンテナンス費用は10年おきに〇万円、など計上し、預貯金等で支払いができるかをチェックしています。このように、お金の流れは短期だけでなく中長期での確認も重要となります。
日本FP協会のホームページにはキャッシュフロー表の見本がPDFで掲載されていますので、こちらもご活用ください。
長く暮らす大切な家です。日頃のメンテナンスも大切ですが、大きなメンテナンスの際も費用に困らないよう準備しておくことが重要です。
最後に
家をしっかりメンテナンスしておくことで、日頃の生活も快適に過ごすことができます。また、売却の際も家がしっかりメンテナンスされているとリフォームの必要がない分、高値で交渉することもできます。暮らしている間も、その後も安心して家を所有できるようメンテナンスはしっかり行っておきましょう。
既に所有されているかたも、これから家を購入されるかたも
このメンテナンス費用について知っておくことで対策や準備ができます。今後の参考にして頂ければと思います。
筆者:藤井亜也(CFP/FP1級)