
最近街中を歩いていると、お部屋探しの賃貸仲介手数料半額!や仲介手数料無料!といったノボリを見かけたことはありませんか?また、ネット上でも同じようにうたっているサイトは非常に多く見かけます。
企業努力なのかな?単純に儲けを少なくして、薄利多売で頑張っているのか?と一見思いがちですが、そんなことはありません。きっちり別の形で利益を取っています。
不動産賃貸の業界は非常に分かりずらく、困惑するような広告も多いので、その闇について調べていきます。
賃貸業界の業務フロー
上記の図を見てもらうと分かりやすいかと思いますので、順番に見ていきましょう。
①物件の管理委託
マンションやアパートの大家さんは不動産のプロではありません。実は普通の会社員や公務員の方がほとんどなんです。資産運用などの目的で投資物件を所有しているパターンが多いです。なので、不動産の管理に関しては、ほぼアマチュアの方が多いので、賃貸の管理業務は全て管理会社に一任している場合がほとんどです。
主な管理業務として
- 家賃の集金&送金
- 入居者の募集手続き
- 退去後のクリーニング
- クレーム処理など
があります。
②レインズに物件情報登録
これは管理物件が管理物件が空室になった際に行う業務です。
レインズとは
分かりやすく言うと、不動産の専門業者しか見ることができない情報サイトのことです。それが不動産流通機構の「REINS(レインズ)」と言われるものです。
会員登録している不動産業者しか利用できないシステムで、レインズを通して不動産業者同士が情報のやり取りを行っているという訳ですね。日本中の売り物件情報や空室物件情報が一挙にこのレインズに集約されているといっても過言ではありません。
※こちらでもレインズに関して記載しております。
③物件検索
仲介会社はお部屋探しをしている人に対して、レインズにアクセスし、希望の情報にあった物件をいくつかピックアップして、お客さんに物件紹介するわけです。
よくある勘違い
例えば、住みたい駅の最寄り駅にある仲介会社Aに直接出向いて、いくつか希望物件の紹介を受けるとしますよね?で、そこの営業マンはさも、自分の会社でしかこの物件を紹介できませんよ!的なスタンスで話をしてくる場合もあるかもしれませんが、基本的にレインズから物件情報を取得しているので、極端な話、日本全国のどこの不動産屋でも紹介は可能なわけです。
なので、別に最寄り駅の不動産屋さんに足を運ぶ必要はありません。知り合いに不動産屋がいれば、自宅に来てもらって、一緒にレインズを見ながら希望物件を探すことだって可能なわけです。
④物件紹介
レインズで検索した物件を書面でお客さんに先ず見せて、一緒に希望物件の内見などに出発することになります。
内見手続きや、鍵の手配などは全て仲介会社が行います。
⑤仲介手数料
お客さんが物件を気に入り、晴れて契約を結ぶことになりました。そうなった際に、お客さんが仲介会社に支払うのが「仲介手数料」です。
仲介会社が貰える仲介手数料には上限があります。その上限は賃料の一か月分です(それ以上の報酬を貰ってはいけないのです)。
なので、基本的にこの仲介手数料が0円!とか半額!になると、安い賃料の物件になると、仲介会社としてはやってられないわけですね。賃料20万のタワーマンションであれば、仲介手数料を半額にしても10万円貰えるので、まだやる気も出ますが、賃料5万円のアパートで仲介手数料半額などとなると、一気にやる気が無くなってしまいますよね?
一回の内見で契約が決定するのであれば、まだいいかもしれませんが、物件の内見段階で必ず契約になる保証もないわけです。むしろ一回で決まらないことの方が多いです。その物件までの営業マンの交通費や管理会社との内見のやり取り、見積もりづくりなどの時間を考えると割に合わなくなってしまう訳です。
⑥管理手数料
①で記載したように、大家さんは自分の所有物件の管理を管理会社にお願いしているわけであります。管理を受けた管理会社はもちろん無料で①の業務を行う訳ではなく、オーナーから毎月管理手数料をもらって管理をしているのです。
⑦AD(広告料)という名の特別ボーナス的なもの
これが全てをややこしくしている元凶といってもいいでしょう。⑤でお伝えしていますが、仲介会社が得られる報酬は家賃の1カ月分が上限なのです。なので、オーナーさんから仲介手数料を貰ってもいいわけですが、既に入居者から1カ月分の仲介手数料を貰っている場合には、上限を超えてしまうため、オーナーからの仲介手数料を受け取ることができないわけです。
そこで、その抜け道的に使われているのが、AD(広告料)なのであります。
基本的にマンションやアパートのオーナーさんにとって自分の所有物件が空室になることは望ましくありません。なぜなら、家賃収入が入ってこないからです。
なので、オーナーさんの立場でいうと一刻も早くなんとかして空室を埋めたい!入居をつけたい!となりますよね。
でも物件自体にあまり魅力が無い場合には、入居者をつけるのも難しい。仲介会社に頑張ってもらうために何か良い方法はないものか・・・(仲介会社に手数料を多く支払えば、頑張って入居をつけてくれるのかもしれない。でも仲介会社に支払う仲介手数料には上限が設けられているから、たくさん支払いたくても支払えない・・・)
そんな時にAD(広告料)をつけるわけです。
そのADはとくに上限は無いので、オーナーさんの好きな金額を支払うことができます。
AD100
AD200
などといった使い方をするわけですね。
AD100なら家賃の1カ月分
AD200なら家賃の2か月分
が広告料という名の特別ボーナスとして仲介会社に入金される仕組みとなっております。
ADはどこでついているかいないかを見極めるのか?
残念ながら、レインズを見れない以上ADを見極めるのは難しいです。ADの情報はレインズに記載してある場合がほとんどなので。知り合いに不動産会社の人がいるのであれば、その人に聞くくらいしかないかと思います。
もしくは
この物件てADついてるんすか??
と営業マンに吹っ掛けてみてもいいですね。ドキッとするでしょう。この人知ってる!みたいな。
結局仲介手数料0円!のカラクリって。
なので、基本的に、仲介手数料が0円!仲介手数料が半額!などとうたっている物件の多くはこういった、仲介手数料以外のAD(広告料)という名の特別ボーナスが付いた物件が多いわけであります。
ただし、逆に言うとこういった物件は広告料をつけないと入居の付きづらい、競争力の弱い物件であるとも言えます。
もちろん、管理会社が仲介会社を通さず、直接物件を紹介している場合なんかもありますが、事例で見ると少数です。
なので、一般にお部屋探しをする際は大体が冒頭のフローにそった形になると思います。
営業マンとしてはADの付いてる物件とついてない物件であれば当然ついてる物件をごり押ししてくるでしょう。
仲介手数料無料!などと聞くと一見お得??かのように思うかもしれませんが、別で収益を取っているだけですから、安易に踊らされないよう注意してくださいね。
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